PROJECT STORYThe Tsubaki Tower

新規プロジェクト

グアムのイメージをグレードアップし、
新たなマーケットを拓くホテルを目指せ。

グアムで5つ星ホテルを5軒所有・展開し、グアム観光を牽引してきた当社は、2014年に6軒目となるホテルの開発プロジェクトをスタート。美しいガンビーチへと続くタモン湾岸の高台に、グアムで最高層クラスの高さを誇る、最上級ラグジュアリーホテル「The Tsubaki Tower」を開業する。当ホテルは、“Power of Nature”をデザインコンセプトに、地上から最上階までホテル全体を通してグアムの美しい自然を表現し、グアムの歴史や自然を体感できる空間を実現。そのプロジェクト開始からこれまでの軌跡を追った。

次のマーケットを育てるために。

かつてPIC(パシフィック アイランド クラブ グアム)の総支配人を経験し、当時、カリフォルニアで2軒のホテルを統括していた柳澤は、グアム観光に対する使命感を胸に抱いていた。「グアム政府や観光局の考えは、新しい価値が生まれなければ次のマーケットは育たないということ。それに対して、グアムで5軒のホテルを展開し、マーケットリーダーである当社としては積極的に協力すべきだと考えていました」
一方、「2020年にグアムの観光客を200万人に増やしたい」とのグアム政府の意向に応え、当社が新しいホテルの開業を決意したのは、2014年。その開発を任された羽田は期待に胸を高鳴らせていた。「2006年からグアムで5軒ほどホテルの改装工事を手がけてきましたが、ゼロから新築に取り組むのは今回が初めて。今までの経験の集大成として何がつくり出せるだろうかとワクワクしました」。

上の扉を開ける最上級のホテルを。

どんなホテルをつくるのか? その方向性は当初二つあった。一つは、航空会社のパイロットやCAなどをターゲットとするビジネスホテル。もう一つは、最上級のリゾートホテルだ。「実は当社はこれまでも、いわゆる『安近短』というグアムのイメージをどうしたらアップスケールの世界に持っていけるか、いろいろと模索していました。しかし、やはりそのためにはプロダクト自体を変えなければいかないなと。今回は本気でトップを目指そうということです」と柳澤。
一方の羽田も、「いわば対極の2つのホテルを同時に検討していたのですが、最終的には、グアムの環境を変えるためには上の扉を開けるチャレンジをしなければならないという結論に達しました」と熱く語る。
最上級のホテルとなれば、当然、開発の難易度も高くなりコストも巨額に上る。「あらゆる面でこれまでのグアムのホテルにはない最高のものを目指したため、想定以上に時間もコストもかかった部分も。しかし、その都度、いいものにするにはそれだけの投資が必要であると、経営に伝え納得いただき、開発を推進。苦労した結果、素晴らしい建物空間が出来上がりつつあります」と羽田は自信をのぞかせる。

自分たちで
すべてをゼロから作り上げる。

コンセプトに基づき作り上げたプロダクトが出来上がってくれば、次はそれを満たすためのオペレーションをどう作り込むか。それが、柳澤の役割だ。「The Tsubaki Towerというホテル名を含むブランドづくりには1年以上費やしました。しかし、ブランドの方向性が決まった後も決めなければいけないことは数限りなくある。例えば、The Tsubaki Towerの魅力の一つは客室のバルコニーが13平米もあること。そこで、この大きなスペースでお客様にどう寛いでいただくかが議論の的になりました。その結果、出てきたアイデアは、“ブレックファースト”をしてもらうことでしたが、そうなるとバルコニーではなく、アウトサイドリビングルームと呼ぶ方がいいのではないかとか……。そのほか産みの苦しみは話し出すとキリがありません」。
一方、羽田が苦労したのは、内装工事だ。グアムには工場がなく、タイルも石も壁紙も輸入する必要がある。日本から輸入するのは簡単だがコスト高に。そこで羽田は、アジア各国のマーケットに出向き、素材を見て選定、価格交渉〜コンテナ船手配、現地調達まで実行した。「大変ですが、自分たちの目で確認してリーズナブルにいいものを調達することが大事だと思っています。それができるのは、15年近くグアムでホテルの改装工事に携わってきて、各国ネットワークを築き上げてきたおかげでもあります」。

グアム全体を変えていく力に。

現在、2020年4月25日開業に向けて建設工事は着々と進み、タモン湾岸の高台にグアム最高層クラスの高さを誇るラグジュアリーホテル「The Tsubaki Tower」が姿を現しつつある。「すでに日本、韓国のマーケットに対してアプローチをスタートしており、その中で、皆さんのThe Tsubaki Towerに対する期待を感じています」と柳澤。「2006年から当社が5軒のホテルを改装、運営し、それまでのグアムにはないグレードのものをつくってきたことで、他のホテルのオーナーさんにも影響を与えて、グアムが変わり、お客様の満足度が上がり観光客も増えてきた。そんな自負が当社にはあります」。そう語るのは羽田。「だからこそ、The Tsubaki Towerの開業は、グアム全体を変えていく力になると信じています」。
3月からはいよいよ、スタッフのトレーニングやサービスの組み立ての総仕上げへ。The Tsubaki Towerによって、グアムをどう成長させていくか。柳澤、羽田はその難しいテーマに、実現の確信を持って挑んでいる。

PROFILE

柳澤 建Ken Yanagisawa

The Tsubaki Tower 総支配人
(現在:ホテル・ニッコー・グアム 総支配人) 
2001年入社

入社後、1000億円のポートフォリオの資産管理を担当。その後、プレミア投資法人の立ち上げに携わる。2003年よりホテルへの投資を開始。2004年、サイパン アクアリゾートクラブ購入。その後、ホテルの改修及び資産向上に従事。2011年、PICブランド購入と同時に総支配人に就任。2015年にカリフォルニアへ異動。2軒のホテルの統括を担う。2018年より現職。「ホテルは人。いい人が集まらないと、お客様に良いサービスを提供できない」が持論。

羽田 知行Tomoyuki Haneda

The Tsubaki Tower 企画・建設担当
(P.H.R. Ken Micronesia,Inc. 常務執行役員)
2005年入社

入社後、グアムPIC ホテルのデューデリジェンス、チャペルの建設企画提案・ロビー他の改装実施。2006年よりグアムパレスホテルのシェラトンへのリブランドを担当。以降、ハイアット、ヒルトン、ニッコーホテルの改装等の企画・実行、さらにホテルのエンジニアリング部門の立て直し支援、統括管理を担当。2014年より現職。「家族的経営による相談しやすい環境と、即断即決する社風のため、マーケットの動きに機敏に対応できるのが強み」と語る。